米国信託会社としても施設が高価に売れば
利益に繋がるので電気使用の多数を占める
日本商人に電気会社の買収をコルブランが
打診をしたのです。
日本としても朝鮮の権益が欲しかったので
政財界が協議し日韓会社を明治41年(1908)に
創設し
引き受ける準備をしました。
写真:日韓会社:韓国電気100年画報より引用
取締役久米良作、弁護士岸精一、工学博士白石直治、技師廣澤範敏の
4人を引受委員として韓美電気との買収契約をしました。
買収後の明治42年(1909)日韓瓦斯電気会社に社名を変更し営業を始めました。
韓国王室は自分のものだと思っていた電気会社が
知らない内に日本系の会社になったのを知ると
怒ったのは当然です。
暗殺された王妃の墓参の為作った
路面電車が
こともあろうに 日本系の会社に
なったからです。
韓国王室は統監府の伊藤博文に問質したのです。
写真:朝鮮総覧より当時の南大門と電車
売買契約が終わるとコルブランはすぐ韓国から横浜に
向かいロンドンに移住したのです。詳しい事情を直接
聞くことができないので伊藤博文は小松外務部長に
調査を命じ日韓瓦斯電気の本社に詳しい報告書を求め
ロンドンにも問い合わせしました。
ロンドンからコ氏の説明書で、韓国王室との関係は
秘密事項が多く複雑怪奇ではあるが電気会社の
売買は
適法であったと京城電気社史に記されています。
写真:朝鮮総覧より当時の敦義門と電車
要約すると コ氏は預かっていた韓国王室の株券を偽の売買委任状を添付して日本に売ったのです。
誰が偽の売買委任状を作ったのかは不明です。コ氏または王の側近だと思われます。
偽の委任状かどうか知らないで(善意の第三者)買った日本は正式な株券を所有して
いるので適法な所有者だと・・・
結論は 韓国王室がコ氏を信頼してすべての株券を
預けたのが不注意であって、運が悪かった事になります。
経緯をそのまま書くと面白くないのでしょう。
右図の韓国電力史の4章から日本の経済侵略の
意図であるとして日本攻撃材料にしたのです。
コ氏と韓国王室とのミスは見ない事にして
最初に路面電車を作ったのは韓国王室であって
日本人では無い歴史を誇りたいのです。
写真:韓国電力100年画報の第4章目次(日本の侵略)