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新南群島( 南沙諸島)    

中国は領空・領海の拡大を狙い、南沙諸島に軍事基地を建設し、要塞化を進めています。
南沙諸島付近は中東から日本本土に向かうタンカーの航路であり、中国の領海となり
迂回航路を取る様になると南海航路の燃費が高騰し経済活動に支障がでます。

韓国・北朝鮮を除く周辺各国は中国の領有権主張を拒否していますが、埋立や港湾設備の拡大は
続いています。

米国はイージス艦を遊弋させ、哨戒機を飛ばすことで領有を認めない考えですが、中国は無視しています。
次第に米国と中国が軍事衝突の可能性が高くなり、戦争が近くなる気配を感じています。

南沙諸島の海域は戦前 日本が領有し、管理していたことは知らない方が多いようです。
戦前は「新南群島」と呼ばれ、それぞれの島に和名が付けられていました。
ww2敗戦のサンフランシスコ講和条約で日本は「新南群島」の領有権を放棄しました。
戦後 フランス、ベトナム、中国、台湾、フィリピン、インドネシアがそれぞれ周辺の島々の領有権を
主張し、紛争の種火となっています。
新南群島
出典:太平洋二千六百年(海軍有終會:昭和18年)

沿革
 大正6年6月 平田米治が新南群島長島を探検

第一次探検(大正7年11月23日)東京月島を出帆
 ラサ工業株式会社の探検船(第三次報效丸:83t:帆船:千島開拓事業で使用した船)に
 海軍中佐:小倉卯之助以下6名の探検隊と船員10名、人夫5名が乗り込んでいた。
 12/4 沖縄県中城湾に到着、
 12/14 諸準備を完了、出発南下
 12/26 北二子島を発見したが荒天で接近不可
 12/30 上陸調査し、同日 北東嶼に上陸
 大正8年1/1 南西嶼に上陸
 1/8 北険礁に上陸 調査
 1/10 西青島(west york)に木票を立て「占有」とし,帰途。
 3/24 台湾高雄に寄航 4月帰京

(船名の[效]は「効」の異字体)

 大正7年以後ラサ工業会社は新南群島におけるグアノ、リン鉱石の採取その他資源開発を目的とした
 詳細な調査をした。

第2次探検(大正9年11月15日)東京芝浦を出航
 発動汽船第二和氣丸(125t)に予備役海軍中佐副島村八をはじめ、ラサ工業社員5人
 船員21名で群島の11島を調査し、大正10年3月帰港
 

 大正10年 長島と南二子島に永久施設を建設し操業開始し、2万6千トンを採掘、昭和4年世界不況で引揚

 大正11年 開洋興行会社が長島でグアノ採掘開始、

第3次探検(大正12年7月1日) 帆船兼用汽船南星丸(200t)

昭和8年 フランス政府は新南群島の6島を領土として発表したが効果はなかった。

昭和13年 8/10 長島に占有石碑を建て所属を明らかにした。
新南群島占有石碑

石碑の内容
材料:コンクリート 基礎2段
高さ:6尺 幅:3尺 金文字 国旗 幅1尺 長さ1尺5寸 日の丸直径 7寸 赤色

裏面記事

1.大正 六年 六月 平田米治本群島ヲ探検ス
1.同     八月 池田金蔵 外小松重利本群島を探検ス
1.同  七年十二月 小倉予備中佐ヲ隊長トスル第一次ラサ燐鉱会社探検隊上陸調査ス
1.同  九年 同月 ラサ燐礦第二次探検竝ニ調査ス
1.同  十年 六月 ラサ燐礦株式會社ハ長島ニ於テグァノノ採掘に着手ス
1.同   年十二月 同社南二子島ニテグァノノ採掘に着手ス謊
1.同 十二年 九月 同社第三次探検竝調査ヲナス
1.昭和 四年 四月 ラサ燐礦一次採掘ヲ中止ス

附記 昭和四年四月帝國ニ依リ建立セラレタル記念碑破壊セルニ付此處ニ再建スルモノナリ。

昭和十三年八月十日



昭和十四年(1939)三月三十一日台湾総督府令第三十一号をもって、新南群島を高雄市管轄の下に編入した。

島 名カタカナ 面積(千坪)島質 産物 備考
長 島イツアバ 118.3 燐礦 砂 燐礦 漁業 周囲3Km
三角島テイツ 98.9燐礦 燐礦 水 
南二子島ツーアイランド38.0砂 水 
北二子島ノースデンジャー40.4砂 燐礦 椰子 
西青島ウエストヨーク41.9燐礦 砂  
西鳥島スプラトリー44.8燐礦 岩  東西228m 南北453m
南小島ナン・イット22.9燐礦 砂  
亀甲島ナン・シャン18.2砂 グアノ燐礦 椰子東西190m 南北195m
飛鳥島シン・カウエ11.4砂 グアノグアノ 東西232m 南北90m
丸島アムボイナ4.8砂 グアノグアノ 東西60m 南北80m
北小島ロアイタ -    


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