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朝鮮戦争と通貨2

デノミの通貨交換

韓国銀行

朝鮮戦争が始まると、開戦後数日で首都
ソウルを放棄し、政府の場所を水原、太田、
大邱、釜山と南下して行きました。

韓国政府は「事変収拾非常経費予算」を立て
後半では名称が変わり、「戦乱収拾費」と
なっています。

政府の歳入はほとんど無くなり臨時の歳出は
急増します。

韓国大統領の李承晩は輪転機をフル稼働させ
紙幣を刷ることで解決したので、当然のように
悪性インフレになりました。
朝鮮戦争の始まった1950年の韓国銀行券の発行高は555億圓(ウオン)でしたが、
翌年の1951年3月末の発行高は3,381億圓(ウオン)です。6倍の通貨が流れていました。

韓国銀行券

北や中国軍との戦闘で忙しかった米国も
戦争が終結に向かう1953年頃になると、
後方の韓国経済にも目を向ける余裕が出て
きて韓国が悪性インフレで崩壊寸前なのを
見て驚きました。

経済安定のため1対100のデノミの通貨交換を
行う事にしました。
ウオンに換わる新通貨 圜(ファン)を米国の
フィラデルフィア造幣局で造る事になりました。

1953年から1962年までの韓国通貨の単位は
圜 (ファン)になりました。

作られた通貨は、1圜、5圜、10圜、100圜、
1000圜の5種類です。

韓国貨幣図録(高麗書房:1989年発行)316頁
1953年2月15日 大統領緊急命令第13号で告示され、同年2月17日から25日までの 9日間で
第一次通貨交換が実施されました。

1950年9月15日の日本製紙幣での通貨交換は番外でカウントされず、 この通貨交換が1回目になります。

旧紙幣の回収が1,013,483,百万圓(ウオン)、支払指示107,052,百万圓(ウオン)の
合計1,120,535百万圓(ウオン)が回収され、新通貨の7,652,百万圜(ファン)の流通が
始まりました。


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