崩れる前線 (朝鮮戦争2）

当時の新聞で朝鮮戦争の経緯をみると興味深いことが多いです。
戦争中の日本の新聞を再度見ているような気分になります。

戦意高揚のための都合の良い記事だけを載せるという・・・・

これは6月28日の釜山日報です。
新聞の1面トップ見出しでは
「作戦の主導権を確保！」
「義政府完全奪還」
「傀儡軍全面的に退却」

これを見ると勝っているように思えます。

義政府市だけは反撃に成功したのは
確かです。春川市も抵抗してがんばって
いました。

他の全ての場所で北の侵攻に耐える事が
できず撤退、敗退をしていました。
他の前線が崩壊しているので　義政府も
春川も　まもなく撤退することになった
ようです。

ソウルの郊外まで北の軍勢が近づいて
来ましたが・・撤退した韓国軍でソウル
市内はしだいに混乱が始めましたが
多くの 市民は危機に気づきません。

新聞の出た２８日にはソウルは陥落して
首都を釜山に移していました。

ソウル陥落の詳細は次回に

釜山日報を非難している訳ではありません。
独自の取材は不可能なので政府の発表した
声明を書くしか方法が無い事は確かですから。
日本も韓国も新聞報道をそのまま信じてはいけないという良い見本ですね