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巫女 (ムーダン)

  巫女

朝鮮時代の巫女は民間信仰の占いや呪術で
人々の悩みを解決する職業でした。

日本で言う 神社の神主の補助である巫女とは
意味が異なり、朝鮮時代の呪術の主体は女性
でした。

集落の習慣や諸行事を熟知した老婦人が巫女と
なって祭礼や呪術儀式 を司る事がほとんどです。

巫女の正装は女性の服の上から朝鮮時代の
軍服を羽織ることです。

軍笠を被り、扇(三仏扇)と鈴(七金鈴)を
持っています。

写真は京畿道・楊州の巫女

巫女

慶尚南道・安東の巫女です。

虎髭笠と呼ばれる軍笠を被り扇と鈴を
持っています。

巫女は親が巫女であるので娘も巫女になる
世襲制が多かったようです。

娘は自分の子でなく買い求めたり、信者が娘を
巫女修行として売りに来ることもありました。

次は 神の天啓を受けて巫女になる人

少数派として経済的利益のため
巫女

平安北道・照川の巫女

ここは老婆ではなく若い娘が集落の
巫祭を行う 習慣だったようです。

両端の巫女は頭に笠ではなく 手拭を
巻いています。
この衣装もこの地方の特色だそうです。
巫女

京畿道・徳物山の巫女

老婆が朝鮮時代のの将軍の軍服を
被っています。

軍服をつけて拝むように 巫女の神は
軍神が多いのです。

太陽神、月光神、中国の英雄の神、
土地神などいろいろあります。


巫女

全羅南道・木浦の巫女

右手に神剣を持っています。

扇と鈴が巫女の主要な道具ですが、刀や
槍など朝鮮時代の各種武器が呪術に 使わ
れることが多いようです。

生贄にする豚、鶏を神に捧げる呪術で刀を
使う儀式がいろいろあります。

集落の家に神歌を歌いながら回る世襲制の
巫女を丹骨(タップコル)といって、日本の
檀家制度のような座があったようです。


巫女

写真は最初と同じ京畿道・楊州の巫女

扇と鈴を持っています

チャンソン チャンソンと呼ばれるトーテムポールの
様な木像が 聖域を示しています。

天下大将軍、地下女将軍などの文字が
像に記されています

古木や奇岩にお札や朝鮮式のしめ縄や
ノボリで神域を示すこともありました。
男の巫女 黄海道 黄州の男巫

写真は甲冑に神刀を持ってスカート(チマ)を
着け女装した男巫

女装した男や盲目の男が巫女として呪術を
行う事も朝鮮各地で ありました

軍服や軍装である兜を着けていても女装
することで軍人ではなく呪術の職である事
を示しているようです。

写真:朝鮮の巫俗の研究
京城大学 赤松智城・秋葉隆 著
発行 昭和13年 大阪屋書店


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