朝鮮物産共進会.3
(右上)共進会開場当日に正門前群集の光景。(左上)同上 切符売場前の群集
(下)朝鮮人団体南大門駅前に到着の光景
記念共進会要綱に述べられたように朝鮮全土の物産を展示陳列し、朝鮮の 経済発展を促し
内地や外国の品は最小限度に抑え、朝鮮の経済流通の発展に繋がるものだけ選んでいるのです。
通常の列強の植民地政策だった本国で必要な原材料の供給先と大量生産した製品の
販売市場として見てるのではなく、日本独自の朝鮮総督府の施政は朝鮮の自立経済を
目的としていることが分かります。ですから朝鮮総督府の記録でも多くの朝鮮人が出品したことを特に記して喜んでいます。
褒賞も朝鮮人には特に甘く、内地人には辛くして自立産業振興の雰囲気作りに苦心の
あとが 見えるのです。朝鮮総督府の審査記録にも下記のように記されています。
「技巧の拙劣なるもの、実用に遠きもの、旧習を墨守するもの学理の応用完からざる
ものなど将来の研鑽改良に・・・中略・・・併合当時の幼稚なる農工産品と相対照すれば
長足の進歩を為せるを見るべし・・・中略・・・一般の朝鮮人に好個の刺激を与えたり」出展は 下記の15の分類で陳列され、総点数48,765点になりました。
1.農業:13817点 2.拓殖:66 3.林業:1420 4.鉱業:847 5.水産業:2847 6.工業:8518 7.臨時恩賜金事業:1065 8.教育:3785 9.土木及び交通:522 10.経済:890 11.衛生及び慈恵救済:2072 12.警務及び司獄:891 13.美術及び考古資料:1302 14.道勢表示品:2402 15.部外参考品:8321(内地及び台湾の出展) 官庁の出展及び部外参考品を除いて 出展品の審査を行い部門別に 表彰をしました。
写真:交通部門の電車ジオラマ展示(京城電気)
受賞者 合計:6965 (表彰の詳細)
名誉金牌 20名 金牌 173 銀牌 699 銅牌 1703 褒状 4370
日程大正2年 物産共進会の企画案ができ 総経費予算を50万円と定める。
大正3年
3月 帝国議会の協賛を経て、191,680円の予算を計上< 6月 共進会事務章程を公布 8月 共進会議員に関する規定を設ける. 京城府景福宮において共進会を開催することを告示 大正4年
3月 共進会総予算70万円を定める 9月11日 共進会 開場 10月1日 開会式 10月17日 褒賞授与式 10月31日 閉会
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