朝鮮博覧会.7
陳列館案内(慶会楼西付近)
朝鮮博覧会の案内図です。
北が右になっています。真ん中下の入口から入って
慶会楼に突当り、左に曲がり
慶会楼の池の周囲を回わるのが
コースです。この頁では慶会楼の西側周辺の池に
面して並んでいる陳列館をご紹介を
致します。
接待館(75坪)
慶会楼を小型にしたような朱塗りの朝鮮風の
建物で 貴賓客の接待用で作られました。慶会楼と対になって池の風景に調和する
姿は人々の足を留めるものでした。接待館の向かい側は三井館、内地館、
右は平安北道特設館です。
平安北道特設館
陳列館の本館とすべて鴨緑江材で作られた
日本建築の別館がありました。
本館には国境の匂い豊かな品物が並んでいました。
半島靴下、絹紬、亢羅、白魚など...寧邊郡龍山面の龍登洞の石灰洞窟の珍しい写真も
展示し、BGMで鴨緑江節、国境節、白頭山音頭を
蓄音機で連奏していました。
三井館
三井財閥のすべての事業をここで紹介していました。
内地館(1452坪)
朝鮮博覧会の最大の陳列館です。
特設館を持たない各県の物産を各府県別の
コーナー を作って展示していました。森永製菓、朝鮮絹織、小林ライオンなどの
企業の 特別展示もありました。
噴水塔
大阪館から京都館までの陳列館は
日本生命保険会社の提供した
この大噴水塔を中心にした広場を
取り巻くように円形に並んで建って
います。
大阪館(320坪)
出入口を多くして開放的にし、5色のシャンデリアを
天井の所々に配し豪華に仕上げていました。正面には大黒の「福おこし」の展示販売があり
大阪城、築港、難波橋などの工業の発展を現して
陳列がありました。大阪満鮮貿易組合の出展で、化粧品、菓子、織物
金物、醸造品、自転車、金属製品がありました。
名古屋館
入口には名物の名古屋城の金鯱の模型を置いて
雰囲気をだしていました。特産品の毛織物、有松絞、陶磁器、自転車、大釜
仏具、楽器、その他機械類が展示してありました。
全羅北道特設館
売店、食堂、接待室、湯飲み所の設備があり
道内の生産品を展示、団扇の製造実演もあり、
ました。
朴月山氏の烙画の実演と写真、孔子が愛用した
と言われる歴史的文化財なども展示していました。
演芸館
総工費2万余円で京城協賛會が建設した建物で
千余人の観客を収容でき、前衛的なデザインで
壮麗な姿を誇っていました。京城券番の芸妓の長唄「朝鮮十景踊」
新町券番の芸妓の「朝鮮十景ダンス」
朝鮮券番妃生のダンス、剣舞などで
毎日 人気を博していました。
九州館(410坪)
九州各県・沖縄の連合出展で特産品を陳列
していました。
中央には各県の名勝パノラマ、九州と朝鮮の
経済関係を現すパノラマなどがありました。鼈甲製品、珊瑚細工、陶磁器、化粧品、
水産加工品、博多織、久留米絣、足袋
ビール、花筵、傘、博多人形、農具
藍胎漆器など
山林館
朝鮮植物でのみで作った庭園があり それぞれに名札をつけて
紹介し、本館は落葉松の丸太で作った校倉造りです。館の周りを回るように朝鮮の山林のパノラマになっています。
東京館
東京館は東京市と府下の特産品を陳列しています。
京都館と道路を挟んで向かい合ってショウウンドーが
あるので銀座街のような華やいだ雰囲気になっています。
中央に松屋呉服店の特別展示があり、日米商会の
自転車、ミツワ石鹸、花王石鹸などの企業の特別
展示もあり、日本石油会社の石油抗の模型もあり
ました。
京都館
純京都式で西陣織、京染、陶器、金属製品
小間物、刺繍、屏風、扇子などの名産物が
並んでいました。京友禅で作ったチマチョゴリを着けた人形
などを並べ美化していました。付属の茶室では宇治茶を振袖姿の京美人が
勧めていて人気がありました。
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