朝鮮博覧会.1
朝鮮博覧会はポスターの写真でも分かる
ように朝鮮総督府の主催で昭和4年(1929)
9月12日 から10月31日までの会期で 景福宮の
敷地で 開かれました。日韓併合からの施政20周年記念行事として
齋藤実総督の下で開催されたのです。内閣総理大臣の濱口雄幸は開会式辞で下記の
ように述べています。「前略・・・回顧すれば明治43年初めて朝鮮に
総督府を置く、常時 旧朝積弊の後を承け、
財用給せず、文化興らず、産業衰徴し・・・・・
中略・・・・20年を経過して 半島の統治全く
面目を一新す。財務税制の整理、幣制の刷新
司法権の独立、教育の普及、産業の振興、交通の
発達、治安の維持等 快刀乱麻を断ちて廃頽の土を
傾倒に回へし、今や文物燦然として衆目具謄す。
・・・後略」
簡単な言葉に直すと
「旧朝鮮王朝の悪政で民衆が困っていたのを救って近代化発展させた」と言ってます。朝鮮博覧会は単に文物の展示会ではなく朝鮮王朝と
決別を民衆にアピールする目的があったのです。この図は大韓帝国末期の宮殿の全体図です。
ここが中心で 東に倍の敷地の昌慶宮、南に
離宮の徳寿宮がありました。日本統治時代に朝鮮総督府主催の博覧会は
2回開かれ、ました。
最初は施政5周年記念行事として各地の産物を
展示する「朝鮮物産共進会」が大正4年開かれました
2回目が図の緑色で示した朝鮮博覧会です。
景福宮の王の居住部分だった場所の撤去です。
景福敷地全体を使い公園化を図ったのです。
観政殿と後方の一部、2つの池だけ残りました。赤の枠に朝鮮総督府の建物がありました。
博物館として使用されていましたが現在 撤去され
王宮の復元作業が行なわれています。
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