最初の韓国人女性飛行士朴敬元の事を調べていて、周りの人たちの事を
知ると更に理解が深まるような気がします。
昭和5年（1930）訪日に成功したブルース夫人は記録にたくさん残っていますが
同年にフランスから日本向け飛び立ったベルンシュタイン嬢は 飛行が失敗したので
ネットで調べてもデータが少なく、フランスのサイトでも数行の記述しか見当たりません。
本名 Lena Bernstein (1906-1932)
フランスで育ったルナは 日本までの
最短飛行時間を目指し
15日間での飛行を考えていたのです。
日本政府から航路使用許可をもらったので、昭和5年（1930）
11月8日にパリから最初の目的地であるマルセーユに向って
出発しました。
ブルース夫人は その日ベトナムから香港に向う途中でしたが、
暴風雨に出会って広州湾のフォートベイヤードに
不時着して
晴れ間を待っていたのです。
ルナは38時間の無給油飛行の世界記録を持っていたので、
得意の夜間飛行で有利に展開したと思っていたのです。
写真は大阪朝日新聞より
9日早朝マルセーユを出てローマに到着し、その晩10時にはアテネに向って
夜間飛行を決行します。
10日早朝にアテネを出てそのまま夜間飛行でアレツボに向いました。
12日バグダットで着陸に失敗しました。彼女と同乗の機関士ルブラン氏は
幸い無事でしたが
機体は大破、訪日を断念しました。
使用機体はファルマンF150型（ゴリアト）です。
全幅26.46ｍ 全長14.33ｍ 最大速度155km/h 重量や航続力は不明。
発動機はノームローン・ジュピターAa 空冷星型9気筒380馬力双発
ロラーネ・ディートリヒ12Db 水冷Ｖ型12気筒400馬力に換装された そうです。
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